きしです。
前回の記事では、よく質問のいただく「ノンシリコンか?シリコンか?」の二極化論争についての見解をお伝えしました。
そんなノンシリコンですが、さらに専門的になってくると、オーガニックやボタニカルなどのジャンルも登場します。
- オーガニックとボタニカルの違いは?
- ノンシリコンとボタニカルって違うの?
- シリコンシャンプーはダメ?
今回の記事では、こういった疑問にお答えします。
ノンシリコンは髪や頭皮に優しいという利点があるように、シリコンには髪の手触りや見た目をキレイにするという利点があるのです。これは同じようで全く別のポイントになります。
それに合わせて、オーガニックやボタニカルもそれぞれの特徴や選ぶべきポイントもあります。
自分の髪質や頭皮地肌との相性の良いシャンプーを選ぶと幸せになれるはず。
- ノンシリコンシャンプーが好きな人
- もっと自分と相性の良いものを探したい
- 選ぶ目安を知りたい
目次
「シリコンシャンプー」と「ノンシリコンシャンプー」の特徴


きし
前回の記事でもお伝えしましたが、まずはシリコンとノンシリコンについてお話します。
女性の人なら「ノンシリコンシャンプーが良い」というのは聞かれたことはあるかもしれませんが、実は簡単に決めれるものではありません。

廣瀬
ノンシリコンシャンプーとは、シャンプーの種類の1つで…
- シリコンシャンプー
- ノンシリコンシャンプー
もっと細分化していますが、とりあえずはこの2つのどちらになるという認識で問題ありません。
人工シリコン成分(化学成分)が少なく、配合されている量が少ない、もしくは天然由来成分(非化学成分)の構成割合が多いシャンプーを「ノンシリコンシャンプー」と言います。
シリコンは人工的な化学成分ですが、ノンシリコンの場合、自然由来・天然由来の成分が中心に配合されており、地肌の保護や頭皮への負担を最小限にする役割があります。
シリコンが地肌に合わない(地肌トラブルの原因)という人のための、天然由来・植物由来の地肌や頭皮にとても優しいシャンプーです。
簡単にすると、
- シリコンが多い化学成分メインの構成がシリコンシャンプー
- 天然由来成分の多い非化学成分メインの構成がノンシリコンシャンプー
と、なっています。
「シリコンシャンプー」のシリコンは悪いもの?
正式にはシリコーンといい、シリコン(元素の1つであるケイ素)を化学的に合成処理したものです。
シャンプーに使用されるのは指通りをなめらかにして髪の摩擦やダメージを軽減させるためで、 シリコンは洗い流さないトリートメントやヘアワックスなどのヘアケア製品のほか、日焼け止めやファンデーションなどの化粧品にも配合されています。
つまり、キレイに見せる美髪作りのためには欠かせない素材の一つとなるため、シリコンが構成されているから悪いもの、というわけでないのです。
シリコンには2種類のシリコンがある
シリコンには2種類あり、同じシリコンでも全く違います。
- 水溶性シリコン
- 油溶性シリコン
に、分かれます。
水や髪になじみやすいシリコンが「水溶性シリコン」といい、水や髪になじみにくいのが「油溶性シリコン」といいます。
油溶性シリコンの水や髪となじみにくく、一般的に悪いものと呼ばれるシリコンの種類で、水になじみにくいために髪にもなじみにくく、市販シャンプーによく配合されています。
これが市販シャンプーが悪いとされる原因の1つなのです。
このシリコンは、頭皮や地肌に皮脂とともに残りやすいタイプになっているので、毛穴につまったり、ストレートアイロンをしたときに髪が焼けやすくなると言われる有害なシリコンです。
水溶性シリコンは、髪にも水にもなじみが良くて、髪をキレイにしてくれます。サロンシャンプーによく配合されています。
サロンシャンプーが良いとされるのはこのシリコンが良いのも1つの要因です。
このシリコンは、頭皮や地肌に残りにくく髪にもなじんでくれるために、無害なシリコンです。この成分は高価なものが多くてシャンプー自体の価格も高くなりやすくなります。
簡単に言えば、シリコンにも良いものと悪いものがあるということです。
それぞれのシャンプーの特徴を比較


きし
シリコンシャンプーとノンシリコンシャンプーの特徴について比較していきます。
どちらにも良い特徴があるので、あなたに合ったものを選ぶことが大切になります。

廣瀬
実は、それぞれのメリットは明確にあって、どちらの方が優れいているということはありません。
シリコンの特徴
- 髪がキレイになる
- 幅広いシャンプーの種類
- 髪を守る
- 軽め〜重めの幅広い保湿効果
- 価格が安いものがあるが、油溶性シリコンもあるので注意が必要
シリコンシャンプーの特徴の大きなポイントは、髪がキレイになるということです。
シリコンは人工的に「髪をキレイにする」成分が入れられているので、そのコンセプトに沿って忠実にキレイにしてくれます。
しかし、油溶性シリコンは、主に市販で販売されているシャンプーに多く配合されているため、市販シャンプーは良くないとされることが多いです。
ノンシリコンの特徴
- 頭皮や地肌、髪に優しい
- 地肌から塗布できるので保湿効果がある
- 軽めの保湿
- 髪はきしみやすい
ノンシリコンシャンプーの特徴の大きなポイントは、頭皮や地肌、髪に優しいということです。
ノンシリコンのほとんどが、自然由来のオーガニックやボタニカルシャンプーになっているので、できるだけカラダに良いものを使いたいという人に、おすすめのシャンプーです。
しかし、自然由来のものは髪をキレイにする成分が、シリコンシャンプーに比べて少ないので、髪のきしみなどは気になる傾向にあります。
オーガニックの特徴
- 有機栽培成分中心の構成
- 種類はまだ少ない
- 人体に安心・安全
- 地肌トラブルが軽減する
- アレルギーにも効果的
- 髪はきしみやすい
有機栽培の有効成分を使用しているため、オーガニックシャンプーは無添加の物が多くて、髪、頭皮や地肌に優しいシャンプーが特徴です。
「ラウロイルメチルアラニンナトリウム」や「ココイルグルタミン酸ナトリウム」といったアミノ酸系の洗浄成分は、低刺激でかつ洗浄力もあるためオーガニックシャンプーに使用されることが多いのです。
ボタニカルの特徴
- 植物由来成分中心の構成
- 種類はまだ少ない
- 人体に安心・安全
- 地肌トラブルが軽減する
- アレルギーにも効果的
- 髪はオーガニックよりはきしみにくい
- 価格が高価
ボタニカルシャンプーは、軽やか質感とサラッとした洗い上がりが特徴になっています。
オーガニックシャンプーでは地肌頭皮には良い反面、髪がきしんでしまったり、指通りが悪くなりがちですが、ボタニカルシャンプーではしっとりさせる成分も含んでいるのが特徴の1つでもあります。
ただし、このようなお肌への刺激が少ない成分は通常のシャンプーの成分に比べてコストが高いため、その分シャンプーが高価になりがちです。
スカルプシャンプーの特徴
- 地肌に髪に優しい
- 地肌から塗布できるので保湿効果がある
- 軽めの保湿
- 髪はきしみやすい
スカルプシャンプーは、軽やか質感とサラッとした洗い上がりが特徴になっています。
しかしその反面、髪がきしんでしまったり、指通りが悪くなりがちですが、地肌をケアしながらスッキリと爽やかに洗い上げるのが、大きな効果です。
とくに地肌の保湿に特化している構成なので地肌トラブルを改善しやすい。
「ノンシリコンシャンプー」のノンシリコンって?
ノンシリコンシャンプーとは、上記にある人工的なシリコンが使われていないシャンプーのことをいいます。
シリコンが使われていないシャンプーのカテゴリとしては…
この3種類です。
オーガニック・ボタニカル・スカルプも「ノンシリコン」が多い
オーガニックシャンプー・ボタニカルシャンプーのほとんどがノンシリコンシャンプーとなっています。
ヘアケア用品におけるボタニカルとオーガニックの違いは、両方とも安全性は同じですが、「植物由来」と「有機栽培」との違いがあります。
頭皮や髪に優しいということをコンセプトとしてつくられているために、これらのノンシリコンシャンプーは髪や頭皮に良いのです。
シャンプーの違いを図解にしてみるとこんな感じになります。
まずシャンプーという大きなカテゴリーから派生するのが、
①「サロンシャンプー」と「市販シャンプー」です。
そこから派生するのが
②「シリコンシャンプー」か「ノンシリコンシャンプー」
シリコンシャンプーには、アミノ酸系(ノンシリコンにもたくさんある)や高級アルコール系などあります。
ノンシリコンシャンプーの中に「オーガニック」、「ボタニカル」、「スカルプ」などがあるのです。
という質問の答えは、成分構成の違いはあるものの同じジャンル・カテゴリのシャンプーになります。
「シリコン」と「ノンシリコン」はどちらが選ぶか?
良いシャンプーかどうかというのは、「シリコンシャンプー」か「ノンシリコンシャンプー」かでは決めれません。
それよりも、自分と相性の良いシャンプーを探すことが大切になります。
というのも、「シリコンシャンプーは有効成分を使っていないのか?」というとそういうわけではなく、シャンプーによって成分は違います。
逆に、自然由来成分を配合しているオーガニックシャンプーも、完全に安心かといえばそうでもなく、どのくらいの自然由来成分を配合しているかによって、変わります。
シリコンシャンプーのシリコンは、
- 「毛穴にシリコンがつまり薄毛になる原因になる」
- 「シリコンがあると髪を乾かすと焼けてしまう」
など、シリコンのデメリットばかりが先行してネット上であげられています。これはとても悪い例です。
シリコンには髪をキレイにする有効成分が多く含まれているのです。
シリコンシャンプーもノンシリコンシャンプーもどちらも良いものなのです。
どのくらいの割合でどれだけ配合しているかというのは、じつのところ使ってみないとわからないので、シリコンだからノンシリコンだからと言って決まるわけではありません。
つまり、シリコンとノンシリコンとは、あなたに合ったシャンプーを探す目安なのです。
良いシャンプーというは、シリコンシャンプーであろうとノンシリコンシャンプーであろうと、髪にも頭皮にも良いということです。
- 頭皮を優先か
- 髪を優先か
ほんの一例にはなりますが、こうやって細分化していくことで、選ぶ目安にもなります。
- ショートヘア?
- ロングヘア?
髪は不滅細胞なので、ダメージを直すといった概念ではなく、防ぐという考え方が正しいです。そうなってくると選び方がわかりやすくなります。
- 頭皮は乾燥しやすい?
- 髪はダメージ毛?
もちろん組み合わせ次第によっても違ってきますが、まずは自分なりに考えて選ぶようにしましょう。
まとめ


きし
さまざまなシャンプーの違いについてまとめてみました。
よく聞くのは、シリコンシャンプーはダメっていう話ですが、ダメってわけじゃないですからね。

廣瀬
シリコンというのは、ほとんどのシャンプーには入っていて、シリコンがあることにより髪はキレイになります。けっしてシリコンが悪いわけでもありません。
ノンシリコンでは、オーガニックやボタニカルというシャンプーがどんどん増えてきていますが、ノンシリコンが確実に良いというわけもないのです。
自分に合うシャンプーを見つけることが、これからは大切になってくるのです。
あなたが使いたいシャンプーはどれですか?